[創作短歌・俳句をマルチメディア作品に仕上げて
プレゼンしよう!]

豊田充崇@美里町立美里中学校


■実践のねらい:

国語科では、短歌・俳句や標語などを創作する授業がよく行われていますが、せっかくの作品が、せいぜい短冊に清書して教室の掲示板に貼り出す程度で終わってしまっているのが現状です。そこで、短歌や俳句作品を「もっとたくさんの人に見てもらおう」、「もっと歌に込められた思いを表現してみよう」という呼びかけを行い、歌の解説や思いつきのきっかけ、込められた思いをまとめてマルチメディアプレゼンテーションによってうまく表現し、みんなで作品を鑑賞し合って、作者の思いや表現を共有できるような取り組みを目指しました。


■実践の概要:

 短歌・俳句や標語の作品をプレゼンテーションソフトでマルチメディア作品に仕上げます。文字が出現する方法を工夫したり、歌の雰囲気にマッチした背景写真や映像・BGMなども加えて演出効果を高めます。最後に、自分で歌を読み上げ、感情を込めた音声をコンピュータに録音して作品に追加します。このようなマルチメディア作品は、ネットワークで外部へ発信したり、他のクラスや他校へ発表することも容易になり、外部からの評価も得やすくなります。また、校内でまとめて卒業記念CD−ROMにしたりと、デジタル化された利点を活かして、その後の用途もぐんと広げていきます。


■プロジェクター活用の効果:

 短歌や俳句を個性・表現豊かなマルチメディア作品に仕上げ、プロジェクターで大画面投影することで、大人数で容易に鑑賞し合うことが可能となりました。また、プレゼンソフトならではのアニメーション効果を使って、文節ごとに表示させていくことで、「次はどのような内容に続くのかな?」という期待も膨らみます。

 簡素な文章に作者の意図がいかに込められているのかを紐解くには、みんなからの意見を出して話し合うことも必要です。作者本人も気付いていないような解釈が出てくることもあります。そのためには、みんなで1つの作品を印象的に鑑賞できる場面が必要です。

さらに、他のクラスや先輩たちの作品・他校の作品を、参考のためにみんなで鑑賞するのも創作意欲向上につながります。音声が入っていれば、プロジェクターのスピーカーにつないで流すと、より作者の感情が伝わることでしょう。

■ プロジェクター活用のポイント3つ